動産評価の社会的意味

はじめまして、パートナーの関敦生です。

例えば、工場にある機械設備の価値はゼロでしょうか?
国税庁の法定耐用年数により減価償却後の簿価。これが企業収益を生み出す源の価値なのでしょうか?

現在、金融庁、経済産業省などが、積極的にABL(動産担保融資)の推進を図っています。
特に地方では、地価下落による不動産担保による与信枠縮小が深刻となっているため、地域経済の活性化を図るという政策的な一面が認められます。
しかし、ここで行われているABLとは、動産担保融資の一部、在庫・売掛債権担保融資のみであり、会社の資産のほんの一部でしか適用されていません。
一般的に担保となるのは、有形固定資産のうち、不動産(土地・建物)が常識となっています。
それは不動性、安定性、流通性、法的インフラの整備等の理由が挙げられ、既定の枠組みが出来上がっているからだと言えます。
そこで注目されるべきなのが、機械設備なのです。
「工場財団」という工場抵当法があります。
多大な手間とコスト、かつての地価上昇などにより、現在はほとんど利用されていません。
しかし現在、その考え方は時代にとてもマッチングした考えとなっています。
平成17年10月3日、「動産譲渡登記制度」の運用が開始されました。これにより、より簡易に工場自体を担保とすることが出来るようになりました。
この制度を利用して、動産評価を行えば与信枠の拡大につながるのです。

2009年4月
ASA(米国鑑定士協会)の日本支部としてJaSIA(一般社団法人 日本資産評価士協会)が設立されました。
2013年10月
我々はそのASA機械設備評価士第1期を中心に設立された組合で、IVS(国際評価基準)に基づく動産評価機関として日本最初の組織です。
職務執行者は、全てASA機械設備評価士を取得しており、そのほとんどは国内有数の不動産鑑定士です。
設立自体はまだ間が浅いのですが、その間、国内のみならず、海外へも広がりをみせる中古機械の市場流通に独自コネクションを築き、また各種機械振興組合との情報交換を行い、一般では判りづらい公正市場価値の把握に努めて参りました。

制度普及のための評価インフラ整備は我々の役目でもあります。